【パン屋さんめぐり 第6回前編】まるき製パン所@京都市下京区松原通

パン好きのみなさま、こんにちは。やわらかい春の日差しが心地よい季節になりましたね。第6回「Pascoスタッフがいく!全国のおいしいパン屋さんめぐり」は、パン好きな人が集っている京都が舞台です。実は京都はパンの年間消費量が全国でもトップクラスということもあり、いろんなところでパン屋さんに出会うことができます。今回は地元の人たちに親しまれてきたパン屋さんをご紹介します。街歩きのお供にもおすすめです。

 

<今回の記事のポイント>

・食料品店からパン屋さんへ

・迷うほど種類豊富なコッペパンサンド

・地元の方から長く愛される味の秘密は?

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70年以上も続く、京町家のパン屋さん

 

大通りから小路をはいったところにある「まるき製パン所」。味わいのある手作りの木の看板に、昭和の佇まいを残す京町家にお店を構えているパン屋さんです。はじめて来たのに、どこか懐かしい気持ちに。

最近は、近所の人たちだけではなく、地方や海外からも、老若男女問わずお客さまがいらっしゃるそうで、「今日も朝イチに来てくれたお客さまは、観光に来られた方だったよ」と、取材中に嬉しそうにお話してくださったのは、2代目を務める木元廣司さん。

2代目を務める木元廣司さん。やさしい笑顔とオープンな人柄に、一瞬でファンに。創業から70年以上、お店の場所も雰囲気も変わっていないそう。

 

長く地元の人たちに愛されてきた理由や、パンづくりへのこだわりなど、おだやかな京都弁を交えながら語ってくださいました。

 

 

1947年、学生さんや職人さんの街に創業

 

−−− 今日はお忙しい中、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。さっそくですが、お店をはじめられたきっかけについて、教えていただけますか?

 

木元さん:この店は1947年に奥さんのお義父さんがはじめました。当時から場所は変わってないけど、もとは食料品店だと聞いてます。鴨川で釣った魚を炊いて売ってたみたいやね。

 

−−− 食料品店が、パン屋に!ちょっとびっくりしちゃいました。なぜパン屋さんを開かれたか、ご存じであれば教えてください。

木元さん:ここは昔、学生さんと職人さんの街やったんです。この近くに女子高と染め屋があって、みんな忙しいから、片手で手軽に食べてもらえるものを提供したいという想いがあったんちゃうかな。

 

−−− パンなら、お昼休みにさくっと買いに来れますし、食べやすいですもんね。ところで、木元さんはなぜ「まるき製パン所」さんで働こうと思ったんですか?

 

木元さん:僕は高校生の時から、今の奥さんと付き合ってまして。付き合いはじめてから8年経った24歳頃かな、結婚がきっかけでお店を継ごうと思ったんです。もとは僕も、ここのお客さんやったんでね。

 

−−− 素敵なエピソードですね!それまで、パン作りのご経験はあったんですか?

 

木元さん:全くないよ(笑)。お義父さんが病気になって、未経験でも僕がやるしかなかったんです。製法などでわからないことが出てきたら、階段を登って、2階にいるお義父さんに聞きに行って、階段を降りて工房で作って、またわからないことがあったら、階段を登って、聞いて…その繰り返し。試行錯誤やったね。

 

−−− 未経験で地元から人気のお店を継がれるとは、プレッシャーがすごかったと思いますが・・・。

 

木元さん:最初はひどかったと思うよ。近所の人たちからアドバイスをもらったり、励ましてもらったり、ときにはお叱りを受けたり…当時は無我夢中で、お店をまわすのがやっとでした。

 

−−− それから数十年もお店を続けてこられたなんて、生半可な想いではなかったということが伝わってきます。

 

 

食べる人にも、作る人にもやさしい「コッペパンサンド」

 

−−− まるき製パン所といえば、コッペパン(ロールパン)に具材を挟んだ「コッペパンサンド」が有名と伺いますが、これは創業時からあるメニューなのですか?

 

木元さん:そうです。今は60種類ほどあるかな。「ジャム」や「チョコレート」、「ハムロール」は昔からやってるね。

店頭には、棚からあふれるほどにコッペパンサンドが並びます。

 

−−− コッペパンと聞くと“昭和のパン”というイメージがあります。コッペパンサンドにされた理由はご存知ですか?

木元さん:売り切れをなくすためでしょう。当時は、朝やお昼の時間に学生や職人が一気に買っていくから、具材を挟むだけですぐに出せるのがコッペパンサンドだった。手に持ちやすいサイズで、気軽に買えるしね。作り方もそんなに難しくないし、技術者も少なくて済むから今も楽ですよ。

キャンディのような素朴でかわいい、包み紙。

 

 

長く愛される味の秘密は?

 

−−− コッペパンサンドをはじめとした、パンづくりへのこだわりを教えてください。

 

木元さん:特に何もないねんけどなぁ(笑)。

 

−−− いえいえ、70年以上にもわたって愛される理由が、きっとあると思います(笑)。

 

木元さん:強いて言えば、できるだけシンプルに、余計なものは入れないことかな。あんこやクリームは自家製で、パンも無添加。それ以外は特にありませんよ。

 

−−− いい意味で、素朴さを大切にされているのですね。コッペパンサンドも、ほんのりとやさしい甘さを感じます。創業時の製法を受け継いでいらっしゃるのでしょうか?

 

木元さん:製法は昔から変えてません。うちでは、コッペパン・お菓子・食パン・塩パンの4種類の生地を作っています。もとは全部同じ種類の粉を使っていたけど、塩パンだけ、「粉を変えたらもっとおいしいかな?」と思って変えました。お菓子と食パンは、薄力粉の配合をすこし変えたくらいで、ほとんど創業時のまま。コッペパンは、何も変えてません。

 

 

コッペパンが出来上がる工程を、ちょっと見学

 

12時前、売り場の奥にある工房を見学させていただくことができました。もうすぐお昼時とあって、コッペパンが次々と焼かれていきます。

コッペパンは前日の晩から生地を熟成し、整形後1時間ほど寝かせてから焼き上げます。

 

工房は小麦粉の焼ける、こうばしい香りでいっぱい。取材中ですが・・・お腹がすいてきます。

 

ベテランのスタッフさんが焼き加減をチェック。「あともうちょっと」と再びオーブンへ。

 

15秒ほど追加で焼きあげ、焼き上がり完成。そして、すぐにオーブンには次の生地を入れていきます。

 

くっついた生地は、焼き上がった瞬間、専用包丁でカット。

 

焼き上がったコッペパンたちに、テキパキとバターを塗っていきます。

 

つやつやのコッペパン。コッペパンだけも販売しています。

 

お客さまの注文に合わせて、焼き立てのコッペパンを手で割いて、具材を入れていきます。

 

ハムロールには、キャベツが山盛り!

 

山盛りのキャベツを落とさず、手際よく1個1個、クルクルと白い紙に包んでいきます。

 

店頭へ運ばれていきます。スタッフみなさんのあうんの呼吸も、人気を支える理由の1つ。

 

−−− 工房の奥にある、この機械は何ですか・・・?

木元さん:これも昔から使ってるもので、うどんロール機やね。本来は、うどんの生地を伸ばすものなんやけど、うちではパイローラーとして使っています。

 

慣れた手つきで、生地を伸ばしていくスタッフさん。働きはじめて2年目だそうです。

 

まだまだご紹介したいのですが、今回はここまで。

>>後編を読む方はコチラ
後編では、人気のパンや、メニューの開発秘話などを紹介していきます!/

 

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まるき製パン所

住所:京都府京都市下京区松原通堀川西入北門前町740
(Google Mapはコチラ
Tel:075-821-9683(予約可能)
営業時間:平日/6:30~20:00 日・祝/7:00~14:00
定休日:不定休
お店の前に駐車場あり

(2018年3 月23日現在)

 

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  1. ねこまるさん

    素敵なお店ですね

    0
  2. loving rabbitさん

    看板が良い味を出していますね♪

    1
  3. ゆず☆ゆずさん

    コッペパンってあまり食べたことないから食べてみたい!

    1
  4. あずき5
    あずき5さん

    ご主人と奥さんのお顔の表情が素敵です♪

    1
  5. うさポンとうさピイ
    うさポンとうさピイさん

    こじんまりしててアットホームなお店ですね。

    2
  6. でいじ
    でいじさん

    つやつやのコッペパンの表面に凄く惹かれました。
    この光沢素敵です!!

    京都は遠いけど、いつかまるき製パン所へ行ってみたくなりました。
    その時はこの記事を思い出しますね。

    1
  7. 3000789さん

    神戸っ子なので、京都はかなり制覇しているのですが、こんな素敵なお店があるんですね。
    帰省すると京都に出かけているので、ぜひ行ってみたいと思います!

    2
  8. itimiさん

    70年以上前のパンってどんななの?って思ったけれどお話を聞いて納得です。
    クリームやあんは自家製でパンは無添加。本当に食べてみたいです~~~
    勝手な想像ですがパンの香りがとってもよいでしょうね。
    お店の名前が「製パン所」ってところや昔からの器械をそのまま使って
    利用しているところがとっても素敵です。

    2
  9. 40291さん

    ぜひぜひ行ってみたいパン屋さん!京都へ行った際は必ず行きます!

    2
  10. 130268さん

    学生の時に日々お世話になったパン屋さんです。パンの美味しさは勿論ですが、忙しい中でも笑顔で温かく対応していただいた事を思い出します。

    2
  11. おにゃんさん

    60種類もあるとはびっくりです。出来立て美味しいでしょうね。

    3
  12. しゃんぱん
    しゃんぱんさん

    大ファンです♪

    3
  13. えびすさん

    コッペパンがツヤツヤしてて美味しそう!

    3
  14. 風鈴さん

    シンプルなコッペパン、美味しそうです。
    キャベツたっぷりのハムロールが気になります。

    4
  15. クッキーさん

    コッペパンがつややかでおいしそうです。
    お店も風情があって素敵。

    3
  16. 120269さん

    後編も楽しみです。
    パンへの愛情たっぷりでいいなあと思いました。

    6
  17. みみみみみさん

    ハムロールがおいしそうですね
    食べてみたいです(^-^)

    4
  18. シュネさん

    コッペパン、実は苦手でした。
    給食の時によく出ていて、その時のことを思い出すからです。
    小学生の低学年のころ、母が作ったもの以外を食べることがなかなかできず
    給食は本当につらい時間でした。
    でも、こちらの記事を読み、初めて「コッペパン、食べたい!」と思いました。
    優しく丁寧に作られていて、作る方の愛情が感じられます。

    4
  19. こつぶさん

    大好きなパン屋さんです!
    種類が豊富でいつも迷ってあれこれ買ってしまいます。
    娘も大好きで、モリモリ食べます。

    4
  20. 100076さん

    つやつやのコッペパンサンド一度でいいから食べてみたいです。

    7
  21. 珈琲豆
    珈琲豆さん

    京都へ行くときは、夕食か朝食ナシのホテル利用してパン楽しみます。
    次回はこちらお邪魔してみたい。

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  22. ゴンさん

    京都はお花見や紅葉のシーズンによく行くので、行ってみたいです。

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  23. コスモスさん

    京都って美味しいパン屋さんが多いですよね。
    でも京都に行ったら和菓子屋さんや甘味処に行く事が多いです。
    今度京都に行ったらパン屋さんに行ってみたいです。

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  24. はんなさん

    まるきさん! 月に2回ほど買いに行ってます~
    定番のハムロールにサラダ・エビカツを必ず買いあとはその日の気分で
    どれもおいしくて安い!大変だろうけどずっと続けてほしいお店です

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    • もっちり。さん

      買いに行かれたことがあるんですね!
      うらやましいです。
      素朴で優しいお味がしそうですね(^-^)

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    • ゴンさん

      エビカツ食べたい!
      羨ましいです。

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